転勤NG
最近、「転勤」についての考え方が変わってきたようです。以前は、全国展開をしている企業にとって、転勤は昇進へのステップアップとして当然のものと受け止められていましたが、夫婦共稼ぎ世帯が増え、自分の生活を大切にする働き方が浸透してくると、転勤を強要するならば転職するといった考えを持つ人が多くなりました。
実際、就活中の学生にも、転勤ありの会社は敬遠される傾向があります。
子育てや介護を男女関係なく取り組んでいる世帯にとって、転勤となればこれまでの生活基盤を大きく変える必要が出てきます。また、配偶者の転勤についていくことになれば、片方が現在の職を失う可能性もあります。
昨今の人手不足からくる売り手市場では、こういった事情から、「転勤なら転職」と拒否する社員が増えるのも仕方がないことなのかもしれません。
そうなると、企業としては転勤手当額を増やすなど手厚い待遇を条件にして受けてもらうか、元から勤務地を限定して採用するか、仕事を勤務地ではなく自宅で出来るような体制を作っていくかなどといった対策を取らなければならなくなります。
しかし、どれもメリットとデメリットがあるため、今のところなかなか進んでいないのが実情です。
今後、転勤が当たり前だった企業は、この「望まない転勤」にどう対応していくのかが課題となっていくでしょう。
2025年04月30日 12:50