就活とオワハラ
「オワハラ」とは、「就活終われハラスメント」の略で、企業が内定を出すかわりに、他の企業への就職活動を終わらせるように強制することです。この「オワハラ」が問題視されるようになったのは、10年前ぐらいからですが、きっかけは当時の厚生労働大臣が、「オワハラを行わないように」と注意喚起したことからだと言われています。
もちろん、この言葉が出てくる前からも、そういった企業側からの強制はありましたが、流行語にもなったことで、今まで「オワハラ」を知らなかった層にも広く知られるようになりました。
なぜ企業は「オワハラ」を行うのか?
そこには、優秀な学生を囲い込みたいため、内定を辞退されると追加の採用を行わなければいけなくなり、採用計画に変更が生じるため、採用にかかるコストと手間を減らしたいためといった様々な理由があります。
しかし、これは学生の職業選択の自由を侵害していることになります。
先日、厚生労働省から、令和3年春に卒業した新規大卒就職者の入社3年以内の離職率が、約35%であったとの調査結果が公表されました。
「オワハラ」は、企業への不信感を招き、早期退職の引き金になる可能性が大いにあります。
転職をタブー視しない今の若い人にとって、「オワハラ」を受けたといった経験は、退職の理由に十分なります。「オワハラ」は、長い目でみればマイナスなると認識して、企業は内定を辞退されないような信頼関係を、就活生と築く努力をするべきでしょう。
2024年11月14日 12:57