石川県金沢市の社会保険労務士 人事業務の外部委託｜冨田社会保険労務士事務所

STOP熱中症への準備

春になり、暖かいを通り越して暑いと感じる日も増えてきました。こうなると心配なのは、熱中症です。
厚生労働省では、5月1日から9月30日まで、「STOP！熱中症　クールワークキャンペーン」を実施します。
令和4年度の職場における熱中症による死傷災害の速報値では、死亡を含む休業4日以上の死傷者数は805人で、うち死亡者数は28人となっています。
業種別にみると、全体の約4割が建設業と製造業で発生しており、多くの事例で暑さ指数を把握せず、熱中症防止のための教育を行っていませんでした。
 
「STOP！熱中症　クールワークキャンペーン」の実施要綱では、暑くなる前の事前準備として、
①暑さ指数の把握の準備（観測器の準備・熱中症警戒アラートを参考にする）
②作業計画の策定等（暑熱環境下に対応した作業計画を策定）
③設備対策の検討（簡易屋根の設置・冷房設備の設置等）
④休憩場所の確保の検討
⑤服装の検討
⑥教育研修の実施（厚生労働省が運営するサイトに教材用の動画・リーフレットあり）
⑦労働衛生管理体制の確立（熱中症予防対策の体制を作り、管理者への教育を行う）
⑧緊急時の対応の事前確認等（体調不良時に搬送する病院の把握・緊急時の対応確認）
があげられています。
 
厚生労働省では、死傷原因の多くが事業者の油断や認識不足で発生したとしており、対策を怠ったとして労働安全衛生法違反で処分された例もあります。
熱中症を軽く考えずに、安全対策を講じるとともに、早めの周知・啓蒙も進める必要があるでしょう。