年金の在職定時改正制度
最近、コンビニや飲食店で高齢者の方の働く姿を見ることが多くなったような気がします。これは、定年後も元気で働くことができる人が多くなったことはもちろんなのですが、もうひとつ、昨年の4月から年金制度が改正されたことにも理由があります。
昨年の3月までは、65歳以上の在職中の厚生年金被保険者が納めた保険料が反映されるのは、厚生年金被保険者の資格を喪失する70歳、もしくは退職時のみでした。これを「退職時改定」制度と言います。
しかし、2022年4月からは、毎年10月に年金額が改定となり、12月からその年金額で支払われるようになりました。つまり、在職中であっても、頑張って働いた分がすぐに年金に反映されるということです。これを、「在職定時改定」といい、仕事を続ければ70歳までの間、毎年、年金支給額が上がっていくことになります。
※ただし、基本月額と総報酬月額相当額の合計が47万円を超える場合、厚生年金は減額されます。
以前の「退職時改定」だと、保険料を払っても増えるのは先になるため、働く意欲がそがれる部分がありましたが、毎年改定となれば、モチベーションも上がります。
また、健康であれば体や頭を動かしたいと考える高齢者もまだまだ多くいるため、この制度によって、貴重な労働力である働く高齢者が増加して、人材不足を補ってもらえればという政府の思惑もあります。
どちらにしても、年金を受給しながら働く65歳から70歳までの方には、厚生年金支給額が増えることは喜ばしいことです。
無理のない範囲で、元気に長く働くことを目標にしてみるのはいかがでしょうか。
2023年01月10日 12:53