成人年齢が18歳になります
2022年4月から、成人年齢が18歳に引き下げられることになります。いくつか変わることがありますが、そのひとつに「18歳以上になれば、親権に服さない」があります。これは、親の同意がなくても自分で就職先や住む場所を決めることが出来るということです。
元々労働基準法では、中学校を卒業していれば未成年であっても、「保護者の同意」は必要ないとされていますが、多くの企業は労働契約を結ぶ際に、「保護者の同意」を求めています。
その理由は、民法では「保護者との同意がない契約は取り消すことが出来る」となっているからです。労働契約も契約であるため、一方的に取り消されるリスクを考慮して、事前に保護者の同意を取り付ける方法を採用しています。
では、4月からの成人年齢引き下げによってこれからどうなるかですが、18、19歳が「ひとりで契約することができる年齢」となるため、保護者の同意がなくても一方的に契約取り消しはできなくなります。したがって、同意を取り付けることを見直す企業も出てきました。つまり、18歳以上は自分が結ぶ契約に、自分自身で責任を持つ必要があるということになります。
企業の中には、トラブル回避のために継続して同意を求めるところもありますが、これから企業側は契約内容をより丁寧に説明し、労働者側はしっかりと把握していかなければ、トラブルとなる事案が増えることになりかねません。
特に今まで仕事をする経験の少なかった18、19歳の方は、勤務内容や労働条件をよく確認するように気を付けてください。
2022年02月08日 12:41