75歳以上の高齢ドライバーの運転技能検査制度
2022年5月13日から、75歳以上の高齢ドライバーの免許更新時に、運転技能検査を行うと警察庁より発表がありました。同時に安全運転サポート車のみ運転できる限定免許制度も始めるそうです。
ただし、運転技能検査の対象者は全員ではなく、免許更新時の誕生日から160日前を起点にして3年間さかのぼり、速度違反や信号無視、逆走などの違反をした人が対象となります。
もちろんこの検査に合格しなければ、免許更新はできないのですが、更新期間満了までの6か月の間は、繰り返し受検することができるそうです。
車がなければ不便になるドライバーにとっては手間がかかることになりますが、事故を起こしてからでは取り返しがつきません。
運転免許証を返納しようかどうか迷っていたドライバーにとっては、検査により決心がつくかもしれませんし、運転に不安を感じていた家族にとっては、返納して貰ういい説得材料になるかもしれません。
どちらにしても、高齢者による痛ましい交通事故をひとつでもなくすために、これからもこういった検査は増えていく傾向にありますし、またヒューマンエラーを防ぐため、各自動車製造会社も技術向上を更に進めていくことになるでしょう。
金銭面でみれば、高齢になれば自動車保険料なども高額になりますし、6月には75歳以上の医療費窓口負担引き上げの改正法が成立したため、事故等でケガをすれば更に支出するお金が増える可能性があります。
ただし、更新を厳しくするばかりではなく、公共交通機関の存続やタクシーの利用促進など、高齢者の方が少しでも安心安全に過ごせるよう、この問題には社会全体で協力していく必要があります。
2021年11月22日 12:45